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塾ブログ 林間教育通信

2021/07/15

英検準一級の易化ーー英検の2021年現在(その1)ーー

 

ちょっと前までは英検準一級はかなり難しいテストでした。東大や早慶を本気で目指す高校生がなんとか合格できるかどうかというレベルで、日本育ちの普通の高校生にとっては一番難しい英語資格試験だったのです。この試験に合格しても直接大学受験には関係ありませんでしたが、当塾としても大いに推奨してきたものです。

 

ところが2020年ごろから、英検準一級がガクンと易しくなりました。どれくらい易しくなったかといいますと、東大や早慶はちょっと無理だろうなという高校生でも合格できるくらいに、つまり、GMARCHや北大・筑波大志望者が合格できるくらいのレベルまで易しくなったのです。今回は、英検準一級がどのように易化したのかを少々掘り下げてみましょう。英検はご承知のとおり、一次試験で「読む」「聴く」「書く」の能力を、二次試験では面接で「話す」能力を試験します。ここでは特に「読む」と「話す」「書く」に注目してみます。

 

 

「読む」またはリーディングの試験の易化

 

かつての英検準一級の最大の難所は「読む」(リーディング)の分野でした。この分野は語彙力と英語長文読解の選択問題からなっていますが、どちらも高校生にとってはかなり難しい問題でした。とくに語彙(単語)の問題は、東大等の難関国立大学志望者にとっても少々難しいものでした。東大等の国立大学の入試英語は、早稲田・慶應のような私大英語と比べると易しめの英単語しか出てこなかったからです。つまり、英検準一級に合格するためには、早慶レベルの高度な英単語をガッチリと覚えなければなりませんでした。

 

ところが2020年くらいからは、難しい単語が語彙試験で出題されなくなります。英語長文問題に出てくる単語も易しくなりました。英検準一級がGMARCH等の受検生にも取っ付きやすくなった最大の理由は、「読む」(リーディング)の試験の易化にありだと言っても良いでしょう。

 

ですから、英検準一級に受かるには、GMARCH対策用の英語長文問題集、たとえば『英語長文レベル別5』(東進ブックス)や『関正生の英語長文ポラリス2』(kadokawa)といったものをしっかりとこなしていけば良いという風になったのです。

 

尚、英検準一級対策の単語集として定評のある『英検準1級 でる順パス単』(旺文社)ですが、2021年6月には5訂版が登場しました。この新しい英検準一級対策の英単語帳も、大幅に難易度を下げたようです。最近の英検準一級の試験に出てくる単語が易しくなったので、英単語集もそれに対応して易化したということのようですね。なお、アマゾンの読者レビューも参考になりますので、ご興味がある方はお読みください。

 

 

 

 

書く」またはライティングの試験の甘い採点

 

 

英語を「書く」(ライティング)、つまりいわゆる自由英作文の分野なのですが、日本人英語学習者にとっては、本来は最も難しい課題の一つです。自由英作文の課題は、たとえば「大企業は社会に好ましい影響を与えているという見解について、あなたの考えを論じなさい」(2021年第一回)といった少々お堅いテーマについて、120〜150単語で論じるものです。大学入試で言えば、早稲田大学政経学部、一橋大学、慶應大学経済学部でも出題されそうな、非常に難易度の高い問題です。普通に考えると、日本語でも少々手こずる人が多いでしょう。

 

 

 

これらの問題について、もしまともに対策するとしたら、大矢復『大学入試英作文ハイパートレーニング自由英作文』(または成田あゆみ『自由英作文編・英作文のトレーニング』)とロゴポート『最短合格! 英検準1級 英作文問題完全制覇』の2冊をマスターすべきでしょう。(このとき大矢または成田で英語の書き方を学び、ロゴポートで書くべき英文を覚えてしまうことが望まれるとも付け加えてアドバイス出来るのかもしれません。)しかし、現実には、これらの自由英作文の参考書を独学でこなすのはほとんど不可能です。そればかりか、英語の書き方を解説し、かつ生徒の英文を丁寧に添削してくださる先生に恵まれたとしても、選ばれた高校生でないと太刀打ちできないかもしれません。

 

 

ところが、なぜか不思議なことがあるのです。理論的には上記のようにライティングは非常に難易度の高いテストですが、実際の英検の「書く」試験ではかなりの高得点を期待できるのです

 

採点基準は公開されていませんが、とにかく非常に甘い。(←これは、今に始まったことではなく、ずっとそうです。)当塾の生徒さんの場合も得点率が93%やら100%だったりします。彼らの書いた英文の添削指導をしている立場からするとちょっとビックリなのですが、確かな事実です。おそらくは英検の「書く」(ラィティング)の試験は、英検側が受検者に随分と下駄をはかせてくれる仕組みがあるように思われます。

 

ですから、完璧主義や不安感は捨てて英検に挑戦するのが良いようです。英文法ミスやスペリングの間違いにさえ気をつけていれば、ある程度支離滅裂な文章を書いたとしても、高得点の可能性があるからです。

 

 

なお、当塾の生徒さんに自由英作文の添削を2-3ヶ月実施したところ、「書く」(リーディング)の試験で前回78%だったのが、93%まで急上昇しました。その結果、前回は英検準一級の試験で不合格だったのですが、今回の試験では英検準一級の上位合格者となり、CEFR判定で「B2」を得ることも出来ました。「B2」というのは、「B2:実務に対応できる者・準上級者」と評価される英語使用者ということです。受検者からみればビッグ・チャンスですね。高校生のうちに、将来の英語実務者レベルと評価される得点をとってしまうのも悪い考えではありませんね。

 

 

ただし、有頂天になるのは禁物です。少々英検の試験の採点が甘すぎるということは、くれぐれも忘れないでほしいと思います。この甘い採点を利用できるときにうまく利用できてラッキーくらいに考えてください。とはいっても、念の為に付け加えておきますと、「書く」で93%の得点を取った生徒さんは、河合塾の全統記述模試では、コンスタントに偏差値70以上の成績を取れるくらいの英語力はあります。以前の準一級のレベルは、河合の模試で偏差値70あるところがスタートライン、そこから更に単語や読解の研鑽を積む必要があったのですが、今はそれくらいあれば割と合格しやすいということのようです。

 

 

 

「話す」またはスピーキング試験も甘い採点

 

「話す」試験は、ある意味では英検の最大の売り物です。大学入試では国公立大学でさえ「話す」能力の試験はないのですから。しかし結論的に言えば、「話す」試験の採点基準も大甘だと断言して良いと思います。2011年までのやや古いデータですが、英検準一級の二次試験である面接試験(「話す」)の合格率は85%前後となっています。その後のデータは明らかにされていませんが、採点基準が下がりはしても、上がることはないでしょう。

 

日本では英語を「話す」のは特別に難しいことと思われがちです。たしかに例文暗唱や教科書の音読を普段からほとんどしていない受検験生にとっては、英語を「書く・話す」は非常にやっかいです。彼らは英語を口から発したことがないのですから、試験官の前で黙ってしまう可能性があります。もちろん黙りこくれば、不合格は免れません。しかし、例文暗唱と音読練習を重ねてきた英語学習者であれば、英検準一級の面接はそれほど難しいとは思えません。いわゆる英語ぺらぺらでなくても十分合格できるのです。当塾で頑張っている生徒さんで、英検準一級に合格するためだけならば、「話す」ための特別な訓練をしたり、オンライン英会話に加入したりする必要はないだろうと判断してはいます。

 

 

自信がないという方の為にお勧めの対策法を紹介しましょう。ズバリ、日頃から英語で独り言を言うようにしてみることです。さらに、脳内面接官と英語で独り言問答をするのが一番効果的でしょう。あまり人がいないところを一人で歩き、面接官とのやりとりを想像しながら独り言問答をするのです。苦しくもあるかもしれませんが、継続すれば非常に勉強になります。

 

もちろん当塾でも、希望者には模擬面接を何回か実施いたします。

 

 

また高得点合格を狙うのであれば、オンライン英会話などをしてみるのも一つの方法です。しかし大学受験生でしたら、それは大学合格後に始めたほうが良いでしょう。英検準一級の「話す」の採点基準はは大甘ですから、ご安心ください。

 

 

最後に
以上のように、英検準一級のテストは易しくなりました。ですが皆さん如何だったでしょうか。おそらく多くの人は、英検準一級が難しいのか易しいのかよく分からないという印象を持たれたのではないでしょう(笑)。実は、その通りなのです。英検準一級はかなり易しくなった。とはいえ、そこそこ難しいのが英検準一級なのです。そこで、分かりやすく言い換えると、冒頭でも書きましたが、英検準一級は早慶志望者向けの試験からGMARCH志望者向けの試験になったということです。GMARCHレベルといえば、ある種の人たちからするとそう難しくはないだろうし、ある種の人たちからすると、まだまだ非常に難しい、というレベルですよね。そういうことです。

 

 

次回のブログでは、英検が易しくなった背景と、高校生・受験生の英検の利用の仕方について説明をします。どうぞよろしくお願いします。

 

 

 

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