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塾ブログ 林間教育通信

2017/02/07

教養主義こそが我々の理念

 

日々中高生に(英語を)教えていると、多くの子どもたちが「勉強とは、日常とは別の特別な世界について(ぼんやりと)知ること」と勘違いしているのではないか、と感じることが多いです。あるいは、学校で上位の成績をとるため、受験で合格するために必要なこと、と受けとめているだけ、のような気もします。

 

しかし、そういう意識で勉強しただけの学力というのは、私どもからすれば、風が吹けば簡単に吹き飛んでしまうような、塵のようなものです。(言い過ぎかしら…汗)

 

 

 

前回のブログで、私どもの理念として「アンチ・ガリ勉主義」ということを掲げました。これは別の言い方をしますと「教養主義」ということでもあります。

 

 

即ち、テストのため、受験のために勉強をするのではなく(それは単なる通過点)、本や新聞等をどんどん読み、教養を身に着けることを主眼にしてほしいということを意味します。同時に、「現実の世界にずっしりと身体を浸からせて生き、感じ、考え、知性を獲得せよ」という願いでもあります。

 

 

 

「現実の世界に身体を浸からせる」とはどういうことでしょうか?

 

例えば、身の回りに日々起こっている問題に、意識的・主体的であれということです。もちろん学校の友達や家族、という範囲もありますが、もう少し広い視野をとって、現実の社会にある(あった)様々な問題に意識を向け、リアルに自分に引き寄せて考えよということです。

 

 

その為には当然、新聞を読んだりニュースを聞く、本を読むといったことがまずは、習慣化されていなければなりません。(もちろん、これは最低限の必要条件でしかありません。)

 

 

残念ながら、昨今こういったことを積極的に実践なさっているお子さんに出会う機会は、なかなかないのが現状ですが、新聞の紙面にて、そういったお子さんに出会うことができましたので、ご紹介しましょう。

 

 

2017年1月26日付の東京新聞「発言」欄に寄せられた読者の投稿です。

 

 


子の未来 考える国に

 

 

 

このお子さんには既に「知性の萌芽」があります。それが、

 

「この国は被ばく国で核の怖さをよく知っているのに、どうして核兵器廃絶に賛成しないの?」「なんで借金膨らませてまでオリンピックやるの?借金で困るのオレたちだよね」「原発、なんで動かすの?核のゴミを残して死ぬくせに」

 

という言葉(疑問・怒り)によく表れています。身の回りの事件、事故、問題を自分のこととしてリアルに受け止め、自分の意見をしっかりと持つことができている。これは、単に教科書や問題集を、せっせと勉強して得られるような力ではありません。また、一朝一夕に養われたものでもないでしょう。

 

 

 

日々の習慣、ご家族が(自然と)作り上げているこの子を「この子」にした、つまり「知性を育んだ」のだと思います。

 

 

学校の成績や偏差値ばかりを追い求めても、それだけでは「教養ある人」「知性ある人」にはなれないのです。このお子さんのように、社会や世界にある問題を、自分のこととしてリアルに受け止め、自分の意見を持つ、それこそが「真の知性」だと私たちは考えますし、こういうお子さんを「優秀な子」と呼ぶのです。

 

 

 

本当は当塾からもそういった「真の知性」を生み出したいのだと、本音をここに暴露しておきます。

 

 

 


 

ここからは余談です。この12歳の彼に、そして、同じように社会に対して疑問を抱いているお子さん達へ

同じく東京新聞の記事からです。アメリカトランプ新大統領に対する抗議デモに参加した8歳の少女が紹介されています。

 

 

 

大人の林の中で

 

 

更にもう一つ。以下は今のところ日本のオトナタチが出している答えの一つです。(東京新聞より)

 

若い意見聞かぬまま new

 

 

 

内容を一部要約、抜粋してご紹介しましょう。

 

 

今春、福島原発事故で避難していた人々に対して、避難指示の解除が行われます。福島第一原発では、1~3号機から使用済み核燃料を取り出す計画が大幅に遅れ、廃炉作業の見通しも立っていない状況のようです。そんな中、住民の帰還だけが「予定通り」に進められている、とのことです。その説明会での様子が報告されています。

 

(以下抜粋)

兼業農家の女性からは、農業用水に使っていた大柿ダムの底の汚泥の汚染度を問う場面も。国側はダムの水を使った作物の実験結果でも安全を確認していると強調する一方、「汚泥は一キロ当たり20万ベクレル前後になる」と説明。会場からは「そんな危険なところに子どもを帰せというのか」と怒りの声があがった。馬場町長に「同じ被害者なんですから」と国目線に立たないでほしいと訴える町民も。

 

 

津波被害にあった請戸地区の紺野広光さん(72)は「生まれ育ち、老後の準備をしていた家がすべて流された。原発は国策で事故は人為によるもの。なのに今回の原発事故では誰も責任を取っていない。事故の責任をはっきりさせない限り、同じことが繰り返されかねない」と訴えた。(抜粋終わり)

 

 

 

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