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2017/04/10

国語力が英語の伸びしろを左右する!

前回、東大合格レベルの英語力で良いならば、集中して3〜4年程度.慶應の経済学部ならば2〜3年程度で間に合いますよ、みたいなことを書きました。こういう文章を読むと、他の人よりも早期に、たとえば小学校低学年くらいから英語の勉強を始めれば、ウチの子でも東大や慶應に手が届くのではないか、と思われる方も出てくるかもしれません。しかし、もちろんそれほど甘いものではありません。

マジメにコツコツと勉強する姿勢は、語学学習には確かに有益です。しかし、時間をかければ着実に英語力が伸び、誰でも一流大学に合格できる英語力がつく、というわけではないのです。というのは、どこかで壁にぶつかり、足踏み状態が続き、ついには挫折してしまうのが、むしろ普通だからです。

 

さて、皆さんが一番知りたいと思うのは、東大、一橋大学、慶應大学などのような一流大学に合格するためには、どのような障壁があるか、そしてどのような対策を立てたら良いのかだと思います。今回は、とくに国立の文系難関大学や慶應(文系)を念頭に置きながら書いてみます。

 

端的に言って、英語力の伸びを左右するのは、やはり国語力です。国語力がないのに、英語だけを勉強しても、入試に出てくるような難解な英文を読めて(聴けて)解ける(書ける)ようにはならないのです。英語を先走って勉強しても、国語ができないようでは、停滞して伸び悩むはずです。当たり前のことですが、日本語で読めない文章は英語で読めるはずがないのです。

 

さて国語力は、普通、言語の「形式技術」の側面(=言語力)と「内容」の側面(=背景知識、語彙、思想や倫理)の二つから成り立っています。国語力の「形式技術」側面と「内容」側面というのは、教科書「で」教えるのか、それとも、教科書「を」教えるのかという議論にも対応しています。この二つのどちらを重視すべきかということで時には議論にもなったりします。結論的に言えば、受験英語力の向上のためには、国語の「形式」「内容」の両側面について、しっかりと学ぶ必要があります。どちらか一方という訳ではありません。教科書「で」学び、かつ、教科書「を」学ぶ必要があるというわけです。

 

国語の「形式」を重視しているもので代表的な参考書には、たとえば、出口汪の『論理エンジン』のシリーズがあげられるでしょう。出口のいう「論理」は、言語の「形式」にほぼ対応しています。当塾でも、国語の「形式」面でやや弱い中学生に対しては、このシリーズを薦める場合があります。(当塾では、大学受験英語について、とくに出口の参考書を推奨している訳ではありません)。

 

他方、「内容」重視の国語の参考書といえば、とくに「語彙」の本をあげることができます。代表的な参考書としては、以前、旧ブログでいくつかレビューしましたが、『ことばは力だ!』『読解を深める現代文単語』『現代文キーワード読解』等々。

 

誤解なきように付け加えますが、語彙を増やすというのは、漢字やことわざの知識を増やすといった、丸暗記的に対応できる作業ではなく、むしろ、現代を論じるための様々なテーマに通ずるようになるということを意味します。たとえば、「脱グローバル化」「世俗化」「原理主義」「移民排斥」「ポピュリズム」「識字率」「還元主義と全体主義」といった概念に親しむということです。こういった言葉は、現代日本語や現代英語を読むときに、しばしば求められているのです。

 

 

さて、「形式」の学習については、よい参考書だとか予備校等におられる優秀な教師に任せるとして、「内容」については、語彙強化本のみに頼るのは少々心許ない。したがって、シリウス英語個別指導塾は、英語塾ではありますが、通塾されている生徒さんには、日本語の『朝日中高生新聞』や『読売中高生新聞』の購読から始めることを強く薦めています。「内容」面を強化するには、日頃から新聞や新書本を読むのが、最強かつ最善の対策だからです。もちろん、現代英文の読解に非常に役立ちますし、受験対策に効果的でもあります。

 

 

なお、「内容」といっても、大学や学部によって求めるものは異なります。とくに一部の私大の場合、専攻する学問分野について、ある程度の知識が求められることが多いようです。たとえば、慶應大学の場合、社会科学系学部(経済学部、商学部など)であれば社会科学的な知識、文学部であれば人文科学や哲学的な素養が求められています。とはいっても、Wall Street JournalNew York Timesなどの英字新聞を読む必要は全くありません。知的好奇心がある高校生として、自分が将来的に専攻したいと思う分野について、日本語の新聞・雑誌・新書に目を通したり、日本語のテレビの特集番組を見たりする程度と考えてもらって結構です。

 

こんなことばかり言っても分かりにくいので、新聞ならばどのような記事を読めば良いのか、具体例を示しておきましょう。今回は、読売新聞の文化欄の例をとりあげます。(読売新聞は文化欄があまり多くないので、当塾としてはあまり推奨していません。しかし、読売にも文化欄はもちろん存在します)。

 

2017年の3月27日付の読売新聞には「思潮」という特集がありました。最近話題になった日本や英米の論文や記事を、分かり易く簡潔にまとめた紙面です。読売新聞に電話で問い合わせしたところ、一ヶ月に一回ほど朝刊に掲載されているようです。

 

読売新聞 思潮_3 読売新聞 思潮_4 読売新聞 思潮_2

 

「思潮」で取り上げられていた雑誌は、日本語の雑誌からは『Voice』『世界』『中央公論』『潮』などの著名な月刊誌です。英語の新聞雑誌等からはWashington Post, Foreign Policy, Reuter, Financial Times, Politicoなど、有名新聞、雑誌、通信社の記事です。

 

 

写真をアップしておきますから、宜しければちょっと読んでみてください。将来、政治学(東大や慶応でいえば法学部、一橋大学には政治学はありませんが全学部)あるいは社会学や教育学(東大でいえば文学部や教育学部、一橋大学ならば社会学部、慶応ならば文学部)などの社会科学を専攻したい高校生にとっては、興味深い文章だったと思います。非常に平易な言葉で、誰でも分かり易いように書かれているのがわかりますね。

 

 

2017年の4月9日付の文化欄で「空想書店」というのがあり、文学や歴史、あるいは人類学や世界の諸文化に興味がある人には大変興味深い小説などの紹介がありました。これも写真をアップしておきますね。
空想書店

 

 

 

ちょっと前の本になりますが『テヘランでロリータを読む』なんて本にも言及があります。余談ですが、先日、新百合ヶ丘のブックオフで、『アフガニスタンの本屋から』という英語の本をみつけたばかりなので、私はなにかいい巡り合わせを感じたのでした。

 

もっとも多くの人にとっては、この記事はやや文学や小説に偏りすぎとお感じになったかもしれませんね。しかし、知らない世界を広く深く認識する通路の一つとして、海外の(あるいは日本の)小説を読むという方法論があるんのだよと強調しておきたいのです。小説とは読んで楽しむ娯楽というだけではなく、世界と己を知るツールにもなるものなのです。

 

 

 

最後にまとめて繰り返しておきます。一流大学に合格するためには、現代の英文を読めねばなりませんが、そのためには、国語力(日本語力)を鍛えて、日本語の読書力をつける必要があるのです。英語のお勉強だけではダメですから、その点どうぞよろしくお願いします。

 

 

 

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シリウス英語個別指導塾 by 東大式個別ゼミ
中高一貫校専門 大学受験英語塾 英検
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2017/04/10

Who was Galileo?

こちらには、久々の投稿となります。

 

Sさんが引き続き英語の多読をしてくれていて、原稿も何部か書いてもいてくれたのですが、私たちの方が忙しさにかまけてなかなか投稿ができていませんでした。また少しずつ再開(紹介)したいと思いますので、よろしくお願いいたします。

 

 

まずは本の表紙と中身の一部をご紹介しましょう。

 

 

 

  ” Who  was Galileo? ”    By  Patricia Brennan Demuth  (GROSSET  & DUNLAP)

 

 

 

ガリレオ 表紙

 

ガリレオ 本文

 

 

N.Sさんが書いてくれたあらすじと感想です。

 

ガリレオ 感想

 

 

ちょっと薄いので、転記したものをあげておきます。

 

 

 

 

Who was Galileo ?  を読んで

 

(あらすじ)

 

地動説を唱えたガリレオの一生についての話。

当時のルネサンスでは、「地球」が宇宙の中心であるという天動説が当たり前で、教会(当時は教会が人を裁くことができた)も、この考えを支持していた。

 

しかし、ガリレオは、これとは全く異なる、「太陽」が宇宙の中心である地動説を唱え、発表した。これは、権力を持つ教会の考えに反するとして、ガリレオは70歳から78歳まで自宅監禁され無念のまま一生を終える。

 

(感想)

 

初めは単語等が難しく、10ページ程で挫折してしまいました。しかし、本屋で同じ本をとる機会があり、再度挑戦することにしました。すると、以前と比べものにならない程わかる上にすごく楽しく、いつの間にか読破していました。加えて、「ルネサンスの世界」を知ることができ、新たに学ぶことができました。

 

物語と違い、このような伝記や説明文は、更なる世界や知識を得られます。今後は物語だけではなく、伝記、説明文の英語本もたくさん読んでいきたいです。   by  S

 

 

 

(追記)

この本はGROSSET  & DUNLAPから出版されている伝記シリーズです。全100ページ前後あるなかなか読み応えのある読み物です。ガリレオの生涯について知ることもできますが、ルネサンス期の人々の様子(世界観)をこの本を読むことによってリアルに(立体的に)感じることができるのではないでしょうか。英語の勉強をしながら世界史の勉強にも役立ちそうな本です。

 

 

 

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2017/04/04

英検3級ー見事な成績

 

今回は、2016年度第三回英検3級を受検して素晴らしい成績を収めてくださった当塾の中学2年生の生徒をご紹介します。まずは、成績表をご覧ください。

 

英検3級1次 2017年1月名前けし 完成

 

 

 

 

1次試験の解答状況をよく見てみると、筆記試験はなんと全問正解です。リスニング問題で3問落としてしまったみたいですね。パーフェクトまであと一歩というところでしたが、わずか2年足らずで、ここまでしっかりと点がとれるなんてよく頑張りましたね!(塾では過去問対策もほとんどしていません。実力で勝負したというわけで、カッコいいですね!)

 

 

 


英検3級2次 2017年2月名けし

 

 

2次試験もかなりよい成績です。Q&Aで2点減点、アティチュードで1点減点のみです。スコアで見ると既に英検準2級レベルに達しています。

 

 

当塾では常にオーラル(口頭)演習中心に授業を行っていますので、ちょっと恥ずかしがり屋でおとなしいYさんにとってもそれほど大きな壁ではなかったようです。よく頑張りました!

 

 

 

 

 

 

この生徒(Yさん)は、中学入学まで英語を習ってはいなかったので、英検受検時は、英語という教科を学習し始めて2年足らずというところでしょうか。当塾にはちょうど昨年の今頃、中学2年生に進級される頃にいらっしゃいました。

 

いらした時は、英語の勉強の仕方もまだわかっていない、所謂「英語が苦手なお子さん」でした。(当塾の生徒たちの半数以上が初めはこのタイプです。)

 

 

当塾に来られてまだ1年ですが、思い返してみるといろいろあったなあと思います。とにかく、文法の理論、考え方、頭の使い方を口うるさく教え、彼女もまた非常に忍耐強くついてきてくれました。そして気が付くと、こんな成績がとれるまでに成長なさったこと、とても感慨深いです。

 

彼女の素晴らしい点をご紹介しておきましょう。

 

1.じっくりと自分の頭で「本当に」考えている。

 

こういう言い方をするとある意味失礼かもしれませんが、彼女は所謂頭のキレルタイプではありません。おっとりとした物静かなお嬢さんです。しかしこちらの話を耳を澄ましてよく聞き、自分の頭でじっくりと咀嚼しているように見えます。

 

これは最近彼女について発見し、私自身が驚き、また感心していることなのですが、彼女は一度学習した文法事項を時間がたってもあまり忘れていないのです。その理由が、常に「じっくりと自分の頭で本当に納得できるまで考えながら進んでいる」からであり、私たちの説明、そして質問の一つ一つを大切に記憶に留めてくださっている証拠だと思えるのです。

 

勉強の仕方(=他者に対する姿勢)が非常に謙虚で誠実です。

 

 

2.本を‟本当に”読んでいる。

 

 文法学習が少し早めに終わって時間がある時などに、少し英語長文問題をやることがあります。ある程度まとまりのある長いストーリーをどんどん和訳して読んでもらうわけですが、その際、彼女の言葉遣い(選ぶ言葉のセンス)を聞き、また醸し出す空気から、即座に「あなた本を結構読んでいるでしょ。」と言いました。もちろん、彼女は勢いよく首を縦に振りました、「はい、本を読むのは大好きです」と言わんばかりに。

 

 

(余談ですが、残念ながらこのセリフはそう度々私の口からでるものではないのですが、今までも100%の確率で、本を本当に読んでいるお子さんを言い当てています。)

 

 

時々、「本を何冊読んだ」とか聞かれてもいないのに自慢している人がいますが、それではダメなんですね。本といってもピンキリです。ページ数がうすっぺら~い本も「1冊」、何百ページもあるものも「1冊」。内容がうすっぺら~いのも「1冊」、もんのすごいふか~い内容のものも「1冊」です。

 

 

大事なことは、自分の身体(脳や心)を通して内容を感じること、考えること、楽しめること。(この「楽しめる」という言葉の意味も、ある種の人々に誤解されそうでコワイなぁ…ハ~)本当に楽しんで本を読めている人は「○○冊読んだ」なんてどうでもいいことはこれっぽっちも意識の中に浮かんでは来ないものです。また敢えてアピールしなくても、本当に身体で読んでいれば(つまり字面を追うだけの読み方をしていなければ)必ずその人のどこかに表れるものです。

 

 

いつも物静かで、非常に謙虚に誠実に勉強してくださっているYさんが、この1年でものすご~~~く伸びたこと、指導者として、大きな喜びです。ただただ嬉しいです。何より、小さいころから読書が当たり前の習慣=生活の一部になっていて、かつ本当に感じながら楽しみながら読書をなさっていることに、好感を覚えます。また、今後のご成長の非常に大きな安心材料の一つです。

 

 

 

 

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2017/03/31

「中学英語でぺらぺら」の真相を明かしましょう

昨今は、雑誌の特集号のテーマとして、しばしば英語特集号が組まれます。先日、ふと読売新聞の広告を見ると、2017年の『PRESIDENT 2017年4.17号』は、「『中学英語』でぺらぺら話すーー世界が証明◎1500単語で大丈夫」というものがありました。

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もちろん、いくら何でも、中学英語と1500単語だけで、一流会社のビジネスマンが世界を渡っていけるとは思えません。ましてや、「学生、新入社員、部課長も必読!」を唄って売り込むのは、少々残念で情けない話です。しかし、「中学英語」で英語がぺらぺらだとか、1500単語で大丈夫だかいった宣伝文句も、一面の真理があることは、やっぱり否定できないのです。我々はどんなことを読み取れるのでしょうか?

 

(1)中学英語で英語を話せるようになるというのは、ホントです

 

まず、中学英語をしっかりと学べば、潜在的には英語を「ぺらぺら」話すことくらいは可能だということです。たしかに英語が良くできると言われる中学生であっても、普通はほとんど全く話せないわけで、中学英語でぺらぺら話せるという話はちょっと信じがたいことですね。しかし、中学英語で習う文法力と1500語程度の初歩的な語彙力を身につけるだけで、とにかく最低限のサバイバル英会話をこなすことはできるというのは、本当のことなのです。

 

もちろん、高度な話題や複雑な内容は話せませんし、ましてや大人の日常会話をこなせるわけではありません。しかし、海外旅行に出かけてショッピングをして交通機関に乗ったり、現地の人や他の観光客とやり取りしたりすることくらいならば、全く問題無いでしょう。また、英検準一級やTEAPの英語の面接で合格点をとるだけならば、中学英語で充分にお釣りが来るはずです。

 

中学英語には、それなりの潜在力があるということですね。

 

(2)日本人は、エリートビジネスマンも、一流大学の大学生も、英語力が世界的に見て著しく低いという現実がある。そしてその理由

 

それにしても、「学生、新入社員、部課長」を相手に、有名ビジネス誌が「中学英語レベルの英会話力を養いましょう」と謳っているのは、いったいどういうことでしょうか。

 

現実を直視して申し上げましょう。一流企業に勤めているエリートビジネスマンの英語力は、著しく低い人が多いということなのです。だから、「中学英語」を再学習しましょうと提案せざるをえないのです。

 

一流企業のサラリーマンの英語力が低いとは、どういうことを意味するのでしょうか。英語塾講師として勇気を持って述べれば、大学の英語教育が優れていないばかりか、日本の大学の英語入試のレベルも、あまり高くない、いやむしろかなり低いということなのです。中学英語、つまり基礎的な英語力が大事なのはその通りですが、それを強調せざるをえないというのは、我が国の入試英語のレベルが高くないからなのです。

 

いったいどういうことか、と思われる方が多いでしょう。東大や早慶の英語は難しくないのか?とびっくりされる方もいることでしょう。たしかに早慶や東大の入試英語の大変なことはまことにその通り確かです。入試問題を教える側だって、ふうふう言いながら解いています。とにかく問題文の量が異様に多く、スピードが要求されます。また、紛らわしい選択肢も多い。ちょっとした苦行であることは間違いありません。

 

しかし、問われている英語力がすごく高いかというと、必ずしもそういう訳ではないのです。ここでは、試験内容について詳しく触れるのは避けますが、東大英語ですら、リスニングは甘く(同じ文章を2回も読み上げる)、本格的な長文ライティング課題はなく、スピーキング試験は全然ないといった具合です。

 

けれども、私がここで本当に書いておきたいのは、もっと直感的に理解できる、英語学習や大学受験勉強の、とてつもない大事な話(=秘密)です。

 

 

ずばり、申し上げましょう。東大や京大(ただし理3や医学部をのぞく)に合格する程度の英語力でよいのであれば、中高六年間もかける必要はないのです。個人差はありますが、正しいやり方で真面目に取り組めば、3ー4年程度で達成できます。また、早慶の文系上位学部(早大政経学部、慶大経済学部など)ならば、2年間くらい集中学習すれば間に合います。早稲田の下位学部やGMARCHで良いならば、1年でも不可能ではありません。

 

 

(念のために付け加えておきますが、文系学部であれば高い日本語の読解能力、理系科目であれば高い数学の力があることは、大前提です。あまり勘違いもしてほしくはありません。もし文系志望のお子さんがいらっしゃるのであれば、高1年生の段階で志望大学の英語長文問題の和訳を読ませてみてください。もし、ちんぷんかんぷんであれば、その大学は問題外なのかもしれません。和訳を読んで分からないのであれば、英語で理解することはまずは不可能だからです)。

 

 

実際、当塾出身のOくん(相模中等)の場合は、中学の三年間は英語学習をさぼりましたが、後半の高校三年間でがんばりましたので、京都大学には英語を高得点で合格できました(点数開示による)。中田くん(浅野)は、最初の中学二年間は完全に英語学習を放棄していましたが、中学三年生の一年間は当塾でしっかりと学び、学年トップレベルの英語力になることができました。残念ながら、その後は再び怠けてしまい停滞してしまいましたが、受験最後の半年くらいは集中力を発揮し、結局は早稲田の政経学部に合格することができましました。本当に真面目に勉強したのは、2年間程度だったのです。

 

 

以上のことから何が分かるか?

中高で英語学習をさぼっていても、一流大学に合格できてしまう。だから、多くの一流大学卒業生は、中高生時代には英語の勉強を時々あるいは長期的にサボったりしながら、乗り越えた人が多いのです。社会人になってから英語力がないと日本人が嘆いてしまう本当の理由は、実はこういうところに秘密があったのです。

 

 

もっとも我々は、みなさんに、「英語学習はサボりながらやっても平気ですよ」なんて、サボりのススメをしているのでは決してありません! むしろ、英語学習の現状を踏まえ、英語学習の積極的戦略を考えていくことを提案していきたいのです。

 

 

 

 

 

 

 

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2017/03/30

シリウス英語個別指導塾と集団式予備校、どこが違うか?Part2

多くの予備校では、「文法基礎コース」だとか「英文読解コース」といったように、目的別に講義をとって授業を受けていくというスタイルのようです。文法を勉強したければ文法コース、長文読解が弱いからそこを強めたいと思えば読解コース、といったように自分の目的に合わせて講義を選択していくシステムのようです。

 

 

 

しかし、1:1のマンツーマンで英語を教えていると、文法力が(ある程度)あるからといって長文が 文法的に読めるわけではない、また、問題の答えが合っているからといって、なぜその答えになるかという理由を説明できるわけでも、長文を正確に理解できているわけでもない、ということが本当によくわかります。

 

 

英語長文を深く正確に読み、自分が理解できているということを相手に伝えるためには、単語力、文法力、構文力、そして教養力と言語能力を統合した力が必要なのです。

 

 

我々の個別指導においては、文法学習が一通り終わったら長文読解演習に入りますが、そこでどんな勉強をするか、簡単にご説明しておきましょう。

 

 

まず、英語長文を正確に読めるようにするためには、確固たる文法力は大前提です。しかし、何度も書きますが、文法問題が解けるだけでは、長文読解にそれが活かされることはあまりありません。文法はあんなにできるのに、長文を読み始めると、途端に文法的なことを全く無視して、自分で勝手にお話を作り出す、なんてことはよくあります。

 

 

ですから、英語長文を読みながら再度、長文の中で、今まで学習した文法が実際にどのように使われているかを意識させていきます。しかし、文法的なこと、構文的なことが理解できたからといって、その英文の意味を本当に理解できるとは限りません。そのため、それは一体どういうことか、なるべく自分の言葉で説明できるように求めます。(国立大学で求められる力です。)

 

 

 

例えば、生徒の皆さんに長文を読ませていると、間違った文法的解釈で英文を訳すことがあります。しかし、それを単に、「その解釈は間違っていますよ、正しくはこうですよ。」と教えてしまうことはあまりしません。たとえ間違っていても、その解釈はその子の仮説です。自分でそうだ!と思ったわけですから、その解釈=仮説に従って読み進めていけばよいのです。それでなんの矛盾もなく、また、自分で訳したその文章で自分が納得できる、意味が分かる、ということであれば、その仮説は正しかったということになりますし、「え?どういう意味???」となるのであれば、その仮説が間違っていたということになります。その時、他にどんな可能性があるかな?ということで別の仮説を立てて検証していく。この過程が非常に大事なのです。

 

 

 

こういった方法論は、集団式講義で実践することは不可能です。講師が丁寧に板書しながら説明を尽くすか、せいぜい誰か一人をあてて答えさせるだけでしょう。しかし残念なことに、他人の説明を聞いただけではなかなか「自分が」「本当に」できるようにはならないのもまた事実です。(わかったつもりになっているだけです。)また、個別指導塾ならどこでもこういった指導がなされているというわけでも決してないでしょう。

 

 

力のあるプロ講師との1:1の質疑応答=対話的授業を通して「自分の頭と口(言葉)をフルに使って、ああでもないこうでもないと試行錯誤を繰り返す」、そうこうしているうちに、本当にできるようになるのです。

 

 

【まとめ】

 

1.本当に英語を理解して読めるようにするためには、自分の力で試行錯誤しながら考える必要があります。誰かに教えられて習得できるものではないのです。

 

2.シリウス英語個別指導塾 by 東大式個別ゼミの個別指導というのは、プロ講師との1:1の質疑応答対話を通して学習者の試行錯誤をサポートしたり促していきます。

 

3.上記の結果として、英語を、「自分の力で、深く正確に読み解いていく揺るぎない本物の力」が身につきます。

 

 

 

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