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塾ブログ 林間教育通信

2016/05/31

バイリンガル(志向)の教師にご用心ーその2

 

既によく知られていることですが、帰国子女などのバイリンガル英語教師は、特に上級レベル以外の英語学習者には不向きです。なぜ向かないのでしょうか?理由は簡単です。彼ら彼女らには、学習者がどこを注意して勉強すべきか、適切なアドバイスができませんし、どこがどうわからないのかが理解できないからです。

 

 

彼ら彼女らは英語圏で英語を自然に習得した人たちですから、初心者がどう勉強したら英語ができるようになるかはわからないのです。誰しも、自分にとってすでに当たり前になっている概念を全く知らない人に理解させることは非常に難しいのです。

 

実際、帰国子女の英語の先生の評判はよくない場合がほとんどです。生徒たちの文句がよく聞こえてきます。

 

更に、バイリンガル教師とはちょっと違いますが、入門段階から英語は英語で勉強しようという方針で授業を進めている中高一貫校もあるようです。

 

その中高一貫校では、英語の授業は全て英語で行われているようで、文法の説明はなく、(または英語で説明されているのかもしれません、生徒には伝わっていませんが、笑)まさに「習うより慣れろ」方式で授業が進められているようです。また、わからない単語があっても想像しながら読み進めていけばよい、という方針で、多読もさせていているようです。(多読はやり方を間違えなければどんどんやってよいのですが)

 

 

英語を英語だけで学ぶことの弊害として例えばどんな例があるかを少し挙げておきましょう。

 

そこの生徒さんに少し教えたことがあるのですが、母語で英文法をしっかりと学んだことも長文を精読した経験もないので、例えばこんな風に英文を理解していました。

 

Whose bicycle do you use every day?  を「この自転車は誰のものですか」

How can I get to the station? は「私は駅に行けますか」といったような感じです。

 

私たちが真剣に文の構造を教えても、なかなか身につきませんでした。そんなことがどうして必要なのか?と文法を意識的に学ぶことの意味がなかなかピンと来ないようでした。

 

要するに、「単語の意味がわからなくても気にするな」「なんとなく全体的に意味がわかればよいのだ」「とにかく英語をどんどん読むことが大事なのだ」と学習の入門段階で刷り込まれているので、常に英文を読むとこんな感じ、私たちのいうところの「単語連想法」を駆使して、怖いくらいに大雑把に英文を読んでいるし、それでよいと思っているのです。(それでも大体の意味があっていればまだ救われるのですが・・・)実は想像力を養うという裏の目的でもあるのでしょうか???

 

教える側としてはまさに、私たち日本人が自然に日本語を習得したように、英語を自然に習得させようという目標を掲げているようです。しかし、勘違いをしてはいけません。私たち日本人が日本語を自然に習得できたのは、24時間365日、日本語に囲まれた生活を送っているからこそできたことです。それを英語でやろうとしても、それは無理なこと。一日たった1,2時間漠然と英語に触れただけで英語力が身に付きますか?ちょっと考えればわかるでしょう。

 

こんな簡単なことがなぜわからないのだろう?それが可能だと本気で信じて学校単位で実践させてしまうとは、なんと馬鹿げたことだろうと思いながら見ています。

 

 

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