
春がやってきました。その度に英語学習者に告知したいことがあります。それは、一番使い勝手の良い英語の辞典を、最もリーズナブルな価格で入手する時が来ましたよと言うお知らせです。
英語学習者、あるいは英語を日頃使っている人の大半が、最も使いやすいと思っている辞書は何でしょうか。すでに答えは出ています。
紙の辞典や、いわゆる電子辞書ではありません。ズバリ、iPhone用のアプリで、物書堂から出ている英語辞典と広く合意ができています。
そして、物書堂のセール価格は、毎年4月に実施されるようです。iPhoneを持っている人ならば、ぜひともこの機会に購入しましょう。(追加のお知らせ。2023年の春の「物書堂 新学期・新生活応援セール」は4月3日(月)から4月24日(月)(←クリックしてください) となりました)。
ほとんどの英語学習者の場合、物書堂のアプリの中でまずは一番リーズナブルな価格の『ウィズダム英和・和英辞典』から始めると良いでしょう。(2023年3月20日記す)
武田塾さんは、志望大学別の「学習参考書ルート」を提示することで、大いに注目を集めています。すでに多くの皆さんは、ある程度存知のことと思いますので、詳しく紹介するまでもないでしょう。
さて、武田塾さんの「学習参考書ルート」なのですが、大学受験生に対して、参考書・問題集の選び方・使い方ついて、非常に良質な情報を提供しているのですが、必ずしも全部を鵜呑みにして欲しくありません。
というのは、武田塾さんが暗黙の前提としている高校生は、県立の進学高の高校生であり、中高一貫校の生徒さんたちを念頭に入れていないからです。県立進学高の生徒さんと中高一貫校の高校生とでは、その現状が大きく異なっている可能性が高いのです。
英語について言えば、県立進学高の生徒さんたちは、中1や中2レベルの英語ならば、ある程度以上は理解しています。そしてそうでなければ、高校受験を乗り越えられなかったはずです。他方、中高一貫校で英語に躓いてしまった高校生の場合は、中1レベルの英語すら丸で分かっていない場合が多いのです。
武田塾さんのYoutube番組をいくつか視聴してみますと、中学英語の復習は大事であると強調はするのですが、三週間や1ヶ月くらい復習をすれば良い、というアドバイスになっています。
例えば、次の二冊の教材(=どちらもお勧めすべき良い教材です!)を、1ヶ月以内に仕上げよと言うアドバイスになるようです。
簡単な中学英語のワーク教材(山田『中学英語をもう一度ひとつひとつわかりやすく』)
中学英文法のまとめ用参考書(大岩『大岩のいちばんはじめての英文法、超基礎文法編』)
県立進学高の生徒さん、神奈川県で言えば、厚木高校や希望丘高校の生徒さんに対してならば、武田塾さんのアドバイスには賛成出来ます。しかし、中高一貫校の英語の落ちこぼれ君の場合はダメです。
理由は明白です。たった1か月未満、しかも二冊の薄い教材を一通り仕上げるだけでは、中学英語をマスターできるはずがないからです。
ちょっと考えてみてください。中学時代にそれなりに努力し、県立相模原高校なり県立湘南高校に合格した人と、3年間遊んで暮らしていた中高一貫校生とに対して、同じアドバイスができるはずがないのです。中学時代を英語をサボってしまった中高一貫校の高校生の場合、武田塾さん流のアドバイス(=2・3週間から一か月未満くらいの中学英語復習)は参考にならないというのは、ご了解いただけるでしょうか。
もっと徹底的な訓練を集中的に実行する必要があります。3年間とは言いませんが、ある程度のまとまった年月をかけなくてはいけません。
我々の経験からすると、中高一貫校の落ちこぼれ君が中学英語の習得をするためには、最短で3ヶ月〜半年くらい、人によっては2年間くらいの時間が必要となります。(数学が得意な生徒さんは比較的短期間で、数学が苦手だと学習時間が長くなる傾向にあります)。
ポイントを簡単に申し上げると、問題集や解説書を一通り終わらせるだけではダメだということです。徹底的な反復演習、とりわけ英文の繰り返し音読が必要不可欠です。文法を完全に理解した上で、教科書本文と重要例文を繰り返し音読することです。そして、しっかりと反復練習を自覚的に訓練すれば、並の県立進学高の生徒さん以上の英語力を身に付けられるはずなのです。
中学英語を、独学で習得するのは、やはり難しいですね。
中高一貫校の落ちこぼれ中学生に対する処方箋としては、家庭教師や個別指導塾で週2回以上の指導を受けることと書きました。高校生にも、ほとんど同じことが言えます。プロの家庭教師またはプロ個別指導に、週2回以上の指導を委ねるのが良いのです。
しかし、高校生の場合は、ある程度自覚が高まっているはずなので、やる気のある生徒さんの場合にかぎり、集団式の塾・予備校や有料の映像授業、あるいは独学であっても、理論的には、それなりに有効な学習方法論ではあります。
いずれの場合も、復習をしっかりとすることが最大のポイントです。例えば、習った英文を、毎日5ー10回、文法と意味・イメージと発音に注意しながら、丁寧に音読するようなインプットです。
逆にやってはいけないのは、記号選択式の問題を解き散らかすような勉強法です。言語学習の入門・基礎段階においては、4択式問題でいくら正解をしても、ほとんど何の意味もありません。
当塾(シリウス英語個別指導塾)では、『シリウス発展編』というテキストの例文暗唱を重視しています。『シリウス発展編』は一般に市販されていませんが、市販されているものであれば、例えば、『くもんのハイレベル中学英語、文法・作文』のようなものを、文法と英作文のテキストとして使うのも、良いかもしれません。
音読用の長文テキストは、以前であれば、『ニューホライズン』や『ニュークラウン』のような検定教科書は優れていたのですが、教科書改悪の結果、新しい教科書は非常に残念なものになってしまいました。
古い版の検定教科書を入手するか、『英会話・ぜったい音読』などを使うと良いのでしょうか。ただし指導者がいないと、独学では勉強しにくい教材でもあります。(例えば、“You will +動詞の原形“ で命令を表す表現などが出てきます。あるいは、go to churchとgo to a churchの使い分けがあって、その意味の違いを理解しなくてはなりません)。
中高一貫校の高校生が中学英語の習得するには、早い生徒さんですと3ヶ月間くらいで完成出来る場合があります。しかし、通常は5ヶ月以上くらいと思ってください。また、学習者によっては、2年間くらいかかるかもしれません。中学英語を習得するのは、やっぱり大変なのですから、仕方ありませんね。
すでに述べましたが、数学が得意なタイプの生徒さんですと、英文法の習得は比較的短期間で終えられるようです。逆に言えば、数学が苦手なタイプですと、時間がかかってしまいます。
なお、私立文系あるいはGMARCHや上智大学を志望する生徒さんであれば、中学英語の習得期間を多少端折り、短期化するのも一つの方法論でしょう。要するに、中学英語を書く力(ライティング)や話す力(スピーキング)を養成するのに、あまり時間をかけない戦略を採用するのです。これは、武田塾さんの戦略でもあります。
以上、中高一貫校の落ちこぼれ高校生が、どうやって中学英語を習得すべきなのか、簡単に解説をしました。
中学英語の習得に案外時間がかかることに、驚かれる方もいるかと思います。しかし、何事も基礎は大事なのです。中学英語を完璧にすることを目指し、十分に時間を使ってもらいたい。たとえば6か月以上中学英語の習得に時間をかけるとしても、大学受験には間に合わせることができます。
また当塾のようにしっかりと中学英語を学べば、英作文(ライティング)・英会話(スピーキング)はびっくりするほどの力をつけることができるので、むしろ受験には有利だともいえます。国公立大学はもちろんのことですが、上智大学や立教大学などのTEAPや英検などを利用する外部試験方式では、それらの力が問われているからです。
今回はこれ迄とします。
2023年の冬に、中高一貫校で英語に落ちこぼれたらどうすればよいのかについて、いくつか記事を書いてきました。ここにリンクを貼っておきます。
中高一貫校の中学生、英語で落ちこぼれた時の対策(その手は悪手!) (←クリック)
英語の落ちこぼれ中高一貫校中学生のための処方箋 (←クリック)
中高一貫校高校生の英語落ちこぼれへ組への処方箋(前編)(←クリック)
中高一貫校の英語の落ちこぼれ高校生への処方箋(後編)(←このブログ記事です)
まずは、英語力の現状認識が必要です。
中高一貫校の生徒さんの場合、高校受験を経ていませんので、自分の英語力についてシビアーに問われた経験がありません。
かなり多くの中高一貫校の生徒さんは、高校受験経験者よりも、英語力がかなり落ちる場合が多いです。しかし、勇気を持って、自分の英語力がどの位置にあるのか、確認してみましょう。中1英語から徹底的にやり直す必要があるのか、それとも中3英語から軽く復習すれば良いのか。今自分がどこにいるのかを確認し、今後の計画を立てていきましょう。
中学英語をどの程度マスター出来ているかをチェックするには、英文和訳と和文英訳の力を調べてみるのが一番です。というのは、英検2級に合格していても、中一英語を和訳したり、英訳出来なかったりすることが、頻繁にあるからです。
ただし、独りではチェックしにくいでしょう。その場合は、問題集などを用いて間接的に調べてみましょう。
当塾では、生徒さんとの個人面談の際に簡単なチェックをしています。少し具体的に言うと、以下の通りです。
中1レベルの英語を英文和訳出来るか。また、和文英訳できるか?
中2〜3レベルの英文を読ませ、文法的に和訳できるか?
現状としては、中高一貫校の生徒さんの場合、一流あるいは準一流の中高一貫校の高校生であっても、中2英語のレベルを全然クリア出来ない人が、残念ながらかなり多いようです。たとえば、不定詞(中2英語)を訳せなかったりします。
結果、当塾の入塾生の場合、ほとんどの生徒さんには、中1英語から復習してもらっています。
一人で自分の実力を測定しようとするならば、中学生用の問題集を解いてみましょう。本人の志望大学によって、問題集の難易度は変わります。
英文法力
『最高水準問題集 特進中1英語』(文英堂)
『最高水準問題集 特進中2英語』(文英堂)
『最高水準問題集 特進中3英語』(文英堂)
長文読解力
『英語長文 難関攻略30選』(東京学参)ー超難関高校入試レベル
『英語長文レベル別問題集(3)』(東進)ーー難関高校入試レベル
英文法力
『最高水準問題集 中1英語』(佐藤誠司、文英堂)
『最高水準問題集 中2英語』(佐藤誠司、文英堂)
『最高水準問題集 中3英語』(佐藤誠司、文英堂)
長文読解力
『英語長文レベル別問題集(2)』(東進)ー県立高校入試レベル
現状認識の結果はどうだったでしょうか。
中高一貫校のかなりの生徒さんは、英語力に問題アリだったのではないでしょうか。中高一貫校は高校受験がないので、理屈から言えば能率的に勉学できるはずなのですが、現実には英語力で停滞してしまうことが、頻繁に起きているようです。
しかし、ご安心ください。高校一年生あるいは中等学校の4年生から真面目に取り組めば、東大・京大を含む一流大学の入学試験に、間に合わせる事が出来ます。日本の大学入試は、幸か不幸か、それほど難しいものではないからです。
とはいえ、どのような教材を用い、どのくらい勉強すれば良いのでしょうか。ここでは、中高一貫校の高校生が手を出すべきではない教材等について、まずは簡潔に説明しておきましょう。
❌❌❌❌大人のための学び直し英語系の学習本や無料Youtube
本屋さんや世の中には、中学英語を「短時間で」マスターしましょうと謳う本やYoutubeの番組であふれています。しかし、これらの本やYoutube番組の多くは、利用してみないほうが良いでしょう。
ちょっと真面目に考えてみれば分かりますよね。中学の三年間、英語の勉強をまるでサボっていたのに、高校になってから、たった10時間や15時間頑張れば、その遅れを取り戻せたりするなんて、そんな上手い話はあり得ないじゃないですか。
実は、それらの「速成」を謳う英語学習本は、中高校生のために書かれてはいません。むしろ、いったん有名大学を卒業した人が、社会人になって、もう一度英語を学習し直してみようと思い立った際に、役に立つように出来ている本なのです。
一度、英語を勉強した人たち、つまり大学受験で英語学習を頑張ったことのある社会人ならば、あまり細々とした説明は不要でしょう。昔習ったことを思い出すキッカケを与えて貰えば、それで十分だからです。だから、さらっと簡潔に書かれているのです。
社会人向け英語学習本の一例を挙げれば、濱崎潤之輔『中学3年間の英語が一冊でしっかりわかる本』です。一度大学受験を通過した社会人には決して悪い内容ではないのですが、英語が苦手な中高生には到底理解不可能な内容です。これらの本をよく見ると、「大人の学び直し」とか「やり直し英語」と、明記されていますね。要するに、英語の落ちこぼれ高校生向きではないのです。
Youtubeの無料の中学英語の番組も、事情はあまり変わりありません。2022−23年現在、短時間で中学英語を学び直してしまおうというコンセプトのものばかりですね。中高生には、そういうった趣旨の番組は、ほとんど参考になりません。結論を繰り返せば、高校生の場合は、高校生を意識して作られた英語本や映像授業を選ぶべきなのです。
❌❌❌❌ Z会等の通信教育
❌❌❌❌ NHKのラジオ講座、テレビ講座
通信教育やNHK講座については、以前、落ちこぼれの中学生向きではないと、説明しました。このことは、高校生でも、全く同じです。英語力に余裕ができた時に、使えるかもしれない教材にすぎません。
以上、前編はこれまでとします。次回では、武田塾さんの学習モデルについて、検討する予定です。
中高一貫校の生徒さんが英語で落ちこぼれた時、どうやって脱出したらよいかというトピックの記事について、リンクを貼っておきます。
中高一貫校の中学生、英語で落ちこぼれた時の対策(その手は悪手!) (←クリック)
英語の落ちこぼれ中高一貫校中学生のための処方箋 (←クリック)
中高一貫校高校生の英語落ちこぼれへ組への処方箋(前編)(←このブログ記事です)。
中高一貫校の英語の落ちこぼれ高校生への処方箋(後編) (←クリック)
昔からよく議論されている話題ですが、
残念ながら、間違った推論が幅を効かせてきました。
- 日本人は文法ばかりやっているから話せないのだ。
- 子供の頃から英語を勉強していないからだ。
- 大学入試問題が奇問難問ばかりで、実用英語でないからだ。
- 英検のような実用英語を重視していないからだ。
- ALTの外人講師を十分に活用しないからだ。
私はアメリカの大学で、外国語を「話せる」ようになる講座を受講しましたので、
これは、間違った考え方の代表例ですね。逆です。むしろ、文法力が不足しているから話せないのです。
もう少し詳しく説明します。
(その前に最初に申し上げておきたいことがあります。日本人は英語学習で文法ばかりやっているというイメージは、残念ながら中高年オヤジ的旧式英語教育観に過ぎません。良くも悪くも、かなり多くの中学高校の授業では、英文法はほとんど取り上げられていないからです。多くの(中)高校は英文法の問題集を生徒に丸投げするだけで、実際に英文法を教えているのは、実は塾や予備校なのです。ですから、もし文法中心の教育に不審があるのでしたら、寧ろ学校に英語教育を委ねるべきだと忠告しておきます。)
文法を学ばないで外国語を話そうと思ったら、同じ決まり文句をいつも繰り返し発すしか出来なくなってしまいます。”To go, please” ” I’d like coffee”だけの言語生活。。。
あるいは、単語を出鱈目に並べなければなりません。もちろん、そういったことも外国語のコミュニケーションでは、ちょっと便利な技能なのかもしれませんが、英語でそれだけでは残念ですね。
我々に必要なのは、決まり文句を100個覚えることではなく、どんな英文でもその場で作りだせる能力です。そのためには文法力がどうしても必要になるのです。
英文法というと、英文法の4択の問題集を思い浮かべる人がいるかも知れません。『Next Stage』『Up Grade』のような英文法の網羅系問題集がその典型例です。たしかに、この手の4択問題集を繰り返し読んだとしても、英語を話す能力にはつながりません。そもそもあまりにも複雑すぎます。また、所詮は4つの選択肢を選べば良い問題集にすぎないからです。
英語を話したい人がマスターすべきは、大学入試等で求められる難解な文法事項ではなく、もっと基礎的な英文法です。つまり中学英文法ですね。
中学英文法くらいならば、ある程度分かるという人もいるでしょう。あるいは、そんなものは1か月くらいで簡単にマスターできるよと考えている人もいるでしょう。しかし、本当に皆さん中学英文法をマスターしているでしょうか?
一流高校の生徒さんであっても、中学英文法をマスターしていると言える人は非常に少ないのが現実です。記号選択問題で正答が分かる、いちおう日本語に訳せるくらいでは、中学英文法をマスターしたとは言えないのです。少なくとも英語を話すために求められているのは、下の写真のような教科書の基本例文をよく覚え、和文英訳的に英文を自在に作り出す能力なのです。つまり、最低限、<話し・書くための中学英文法>が求められています。
当塾の経験から言えば、教科書レベルの和文英訳が即座に出来るようにをマスターするためには、短くても3-5か月、長いと2-3年かかります。決して短くはありませんが、やる価値の非常に高い、和文英訳でもあり例文暗唱だとも言えます。
一方、従来の普通の英語学習では、どういうルートで文法力を伸ばしていったでしょうか。多くの場合、中学英文法を完全にマスターしていないのにも関わらず、難解な英文法(高校英文法・受験英文法)に突入していました。このように文法を勉強したのでは、話したり書いたりすることは出来ません。しかしながら、文法力が不要だという訳では決してないのです。
念のために付け加えておけば、文科省が進めているような中途半端な小学校英語は、
大学入試英語が奇問難問の時代は終わりました。
大学入試に全責任を負わす考え方は、やや不当だといえます。
英検の四技能(話す、書く、読む、聴く)重視には確かに良い面もあります。しかし、英検準一級に合格して上智・MARCHに進学した者に対して、「英語を話せる人」という認定をできるかというと、非常に厳しいと言わざるを得ません。さらに、英検は総じてどの級も、2020年以降大いに易化してしまったことを忘れてはいけません。
英検を評価しすぎてはいけません。
Yes です。
なにしろアメリカの大学では、
簡単に言えば、次のようなプログラムです。
<少人数教室(10人未満)>
<週五回(2年目は週3回)+復習>
<ネイティヴ講師>
<希望者のみ受講>
また、「集中言語プログラム」も極めて有益です。(私自身は、
<少人数教室(10人未満)>
<1日3時間・週5回・8週間 +復習>
<ネイティヴ講師>
<希望者のみ受講>
このような理想的コースがあれば、
余談となりますが、ひとつだけ興味深いことを書いておきます。上記のアメリカの大学の語学教育では、
今回はこれまでと致します。次回は、もっと現実的な英語を話すための教育プログラム案について説明します。
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シリウス英語個別指導塾 by 東大式個別ゼミ
中高一貫校専門 大学受験英語塾 英検
相模大野・中央林間・横浜・藤沢・町田
住所:神奈川県相模原市南区東林間4丁目13-3
TEL:042-749-2404
https://todaishiki-english.com/
◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇
当塾(シリウス英語個別指導塾)では、中学生だろうと高校生だろうと、英文法を中一からやり直すことにしています。本当に This is a pen. から始めます。
では、中一英語から学び直すのにはどんな意味があるのでしょうか。もしかすると中1〜2の英語ぐらいならば、さすがに分かっているはずだから、そこまでやる必要はないのではないかと思われる方もいるかもしれませんね。そこで、そういった方々の疑問に答えるためにも、高校生が中一英文法からやり直す意義について説明しましょう。
①今までの勉強の穴を見つけ出す。
まずはごく当たり前の消極的意義から説明いたしましょう。それは、今までやってきた勉強の抜けを発見することにあります。例えばThisという単語ですが、「これ」のほかに「この」という意味があります。基本的なことですが、知らない生徒さんが時々います。あるいは英検二級合格程度の生徒さんですと疑問詞(what, who, whenなど)を用いた疑問文の作り方(中一レベル) を知らない生徒さんが非常に多いですね。我々が面談で、つまり当塾に入塾する以前によく質問するのは、「誰が窓を壊しましたか」を英訳できるかどうかなのですが、意外にも9割方が答えられません。(答えはWho broke the window?です。Who did break the window?とする人がとても多いです。)
②文法用語(品詞、主語・動詞など)を理解し、英文の構造を理論的に学ぶ機会にすること
日本人が英語を学ぶときは、文法をしっかりと学ばなくてはなりません。文法を学ぶからこそ、様々な英文を理解したり、英語を話したりできるようになるのです。文法学習は語学の根幹にあると言えます。
しかし、現在の日本の中学生は、学校の授業では英文法についてほとんど説明されない場合が多いようです。これは間違った教育政策に根本原因があります。しかし、実を言うと、たとえ先生に説明されてもよく理解できないのが普通です。というのは、英語に馴染みのない中学生にとって、新しい英単語や英文を目の前にして、文法を理解する余裕がほとんどないからです。また、仮にある程度理解したとしても、すぐに忘れてしまいますね。それにも関わらず学校の先生は、何度も繰り返し、同じことを説明してはくれません。
しかし高校生になると、ちょっと事情が異なってきます。頭脳も一段と成熟してきますし、また中学校である程度馴染んだ英文を取り扱いますから、もう少し余裕を持って英語に向かい合うことが出来るようになっています。つまり、英文法を学ぶ準備が整っているという訳です。その上で、先生に何度も何度も同じことを繰り返し説明されたら、あるいは同じ質問を繰り返し浴びれば、さすがによく理解できるようになるというものです。(もちろん中学生でもしっかりと理解できる生徒さんはたくさんいますよ、念のため)。
我々シリウス英語個別指導塾では、以下の事項を重視しています。
1)品詞とその役割を覚えること。つまり、動詞(自動詞、他動詞、状態動詞、動作動詞)、名詞、形容詞、副詞、助動詞、接続詞といった品詞とその役割を理解することです。
2)主語(S)、動詞(V)、目的語(O)、補語(C)と五文型の概念を理解し覚えること。
3)修飾語と被修飾語、主語と動詞、他動詞と目的語、前置詞と前置詞の目的語の関係について理解を深めること。
例えば、補語(C)と目的語(O)の区別、形容詞と副詞の区別は難しいでよね。しかし当塾では、我々プロ講師が毎回の授業で何度も繰り返し生徒さんに質問するので、ほとんど全ての生徒さんは完全に理解することができるようになります。
今までの塾・予備校の文法教育では、中1レベルの副詞と形容詞の区別がよく分からないうちに、副詞的用法と形容詞的用法を区別せよといった具合に、ちょっと無理な指導をしてきたように思います。
我々は中1英語に立ち戻って名詞・副詞・形容詞の概念から始め、さらには名詞句・副詞区・形容詞句、名詞節・副詞節・形容詞節へと、概念をしっかりと定着させるようにしています。
③自分で英文を作れる、つまり英語で書いたり(ライティング)、話したり(スピーキング)できるように、中1英語から学び直す。
中学英語を高校生がやり直す最大の理由は、英語を「書く」(ライティング)、「話す」(スピーキング)ことが出来ることにあります。
中学英語は、一見するといかにも簡単に見えるかもしれません。確かにその意味を理解することはそれほど難しくはないでしょう。しかし、中1英語のセンテンスを即座に口から発する事はちょっと難しいはずです。読んで分かっても、同じことを書けるとは限りません。聴いて分かっても、同じことを話すことはできないという訳です。消極的に理解するのと、積極的に活用して言葉を発するのとでは、難易度は相当異なります。ご理解いただけるでしょうか?(試しにお子さんの中1あるいは中2の英語教科書の和訳を見て即座に英訳してみてください。その難しさが実感できるでしょう。)
中学時代ならば、英文を読んで意味が分かる、という消極的理解でもOKでしょう。しかし、これを高校段階でやり直すときには、教科書のような英文を自分がアウトプットできるようになろう、と思いながら学ぶのです。当塾の生徒さんのほとんどが英語のライティングやスピーキングで高得点を取れるようになるのは、中学英語の主体的積極的基礎訓練をしっかりと行っているからなのです。
なお、この段階の学習は、別のブログで取り上げた英作文学習ルート①にあたるものです。
学習期間の目安(補足)
中学英語を高校からやり直すと、我々の経験から言うと、早い人で半年、時間がかかる人で一年半から二年間くらいの年数を要します。生徒さんの状況に応じて履修期間が相当異なるように見えますが、それをやむを得ないこととしてご理解ください。人によって、中学英語の理解のレベルにかなり差があるからです。また、英文法の理解力も個人差が大きいのです。傾向としては、数学が得意な生徒さんは比較的文法は得意で、早く仕上げられるようです。
またどの程度中学英語の訓練するかは、各人の将来の志望や受験校によっても異なってきます。「書く力」「話す力」よりも「読む力」を重視したいというならば、中学英語を早めに切り上げるのも、一つの考え方です。私見では、現国が得意な私立文系志望者、例えば早稲田の教育学部や商学部志望などの場合は、文法学習は軽めにして、「読み重視」戦略も有効な方法論でしょう。
※ここからは宣伝ですが、英語の確固たる基礎力を築きたい、しっかりと英作文ができるようになりたい英語が話せるようになりたい、と本気で願っている人には当塾こそがその目標を実現できる最適の塾であると自負しています。指導歴20年を超えるプロ講師が誠実かつ真剣にサポートいたします。