多くの予備校では、「文法基礎コース」だとか「英文読解コース」といったように、目的別に講義をとって授業を受けていくというスタイルのようです。文法を勉強したければ文法コース、長文読解が弱いからそこを強めたいと思えば読解コース、といったように自分の目的に合わせて講義を選択していくシステムのようです。
しかし、1:1のマンツーマンで英語を教えていると、文法力が(ある程度)あるからといって長文が 文法的に読めるわけではない、また、問題の答えが合っているからといって、なぜその答えになるかという理由を説明できるわけでも、長文を正確に理解できているわけでもない、ということが本当によくわかります。
英語長文を深く正確に読み、自分が理解できているということを相手に伝えるためには、単語力、文法力、構文力、そして教養力と言語能力を統合した力が必要なのです。
我々の個別指導においては、文法学習が一通り終わったら長文読解演習に入りますが、そこでどんな勉強をするか、簡単にご説明しておきましょう。
まず、英語長文を正確に読めるようにするためには、確固たる文法力は大前提です。しかし、何度も書きますが、文法問題が解けるだけでは、長文読解にそれが活かされることはあまりありません。文法はあんなにできるのに、長文を読み始めると、途端に文法的なことを全く無視して、自分で勝手にお話を作り出す、なんてことはよくあります。
ですから、英語長文を読みながら再度、長文の中で、今まで学習した文法が実際にどのように使われているかを意識させていきます。しかし、文法的なこと、構文的なことが理解できたからといって、その英文の意味を本当に理解できるとは限りません。そのため、それは一体どういうことか、なるべく自分の言葉で説明できるように求めます。(国立大学で求められる力です。)
例えば、生徒の皆さんに長文を読ませていると、間違った文法的解釈で英文を訳すことがあります。しかし、それを単に、「その解釈は間違っていますよ、正しくはこうですよ。」と教えてしまうことはあまりしません。たとえ間違っていても、その解釈はその子の仮説です。自分でそうだ!と思ったわけですから、その解釈=仮説に従って読み進めていけばよいのです。それでなんの矛盾もなく、また、自分で訳したその文章で自分が納得できる、意味が分かる、ということであれば、その仮説は正しかったということになりますし、「え?どういう意味???」となるのであれば、その仮説が間違っていたということになります。その時、他にどんな可能性があるかな?ということで別の仮説を立てて検証していく。この過程が非常に大事なのです。
こういった方法論は、集団式講義で実践することは不可能です。講師が丁寧に板書しながら説明を尽くすか、せいぜい誰か一人をあてて答えさせるだけでしょう。しかし残念なことに、他人の説明を聞いただけではなかなか「自分が」「本当に」できるようにはならないのもまた事実です。(わかったつもりになっているだけです。)また、個別指導塾ならどこでもこういった指導がなされているというわけでも決してないでしょう。
力のあるプロ講師との1:1の質疑応答=対話的授業を通して「自分の頭と口(言葉)をフルに使って、ああでもないこうでもないと試行錯誤を繰り返す」、そうこうしているうちに、本当にできるようになるのです。
【まとめ】
1.本当に英語を理解して読めるようにするためには、自分の力で試行錯誤しながら考える必要があります。誰かに教えられて習得できるものではないのです。
2.シリウス英語個別指導塾 by 東大式個別ゼミの個別指導というのは、プロ講師との1:1の質疑応答=対話を通して学習者の試行錯誤をサポートしたり促していきます。
3.上記の結果として、英語を、「自分の力で、深く正確に読み解いていく揺るぎない本物の力」が身につきます。